2019年12月24日

トマト運輸 - 朴 京守

 なんとも不思議な本を読んでしまった。何か短編小説ですぐ読めるものがないかとKindle本を検索していたとき、これがふと目にとまったのだ。

 このタイトル、そしてこの「フリー素材で作りました的な表紙」が(実際にはフリー素材なのかどうか不明だが)ぐっと心に訴えかけてきて、すぐさまダウンロード。ちなみにわたしはKindle Unlimitedに登録しているので定額料金内である。そうでない人は500円。



 トマト運輸という存在は冒頭の1話に出てきて、2話目にも少しだけ出てくるが、あとは関係がない。この名称のおもしろさに固執して、これでまるまる1冊を仕上げるのか思っていたが、そんなことはなかった。

 ストーリーは、とくだん説明しようのないものばかりで、とにかく読んでみてとしか言いようがない。この味わいは「全体から出るなんとなくの雰囲気」に由来するのだろう。

 無理におもしろくしようとしていないけれど、何か楽しそうに書いているのがわかる文体。自分は力を入れていませんので読む側もリラックスしてと言われている気がしてしまった。

 個人的には、文体はともかく改行の幅が好みではない。1行のあと2行分が空行。目にあまりやさしくないし、読みづらい。だが閲覧環境によってはこれくらいでちょうどよい人もいるのかもしれない。
posted by mikimarche at 11:00| Comment(0) | フィクション
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